2016年1月8日、リッテル・ディアス駐日パナマ大使は、パナマ大学−千葉大学、パナマ工科大学−千葉大学間でそれぞれ行われる交流プログラムへの署名式へ参加をしました。このプログラムは、千葉大学が文部科学省に申請していた「ポスト・アーバン・リビング・イノベーション・プログラム」事業に基づくもので、環境保全型の生産システムで行う農業「植物工場」の分野における学生や研究生の育成を目的としたものです。
署名式は千葉大学西千葉キャンパスで行われ、千葉大学からは徳久剛史学長、渡辺誠理事、高垣美智子副学長、丸尾達園芸学部教授、山口利隆植物工場研究会理事、田保橋良国際企画長、パナマ大使館よりディアス大使、ダビッド・デ・レオン経済参事官、パナマ大学からロドリゴ・エルネスト・カンブラ農畜産物科学学部副学部長、そしてパナマ工科大学からウンベルト・ロドリゲス研究所長が参加しました。
当交流プログラムは2015年5月にパナマシティーで行われた植物工場国際カンファレンス(後援:パナマ大使館、千葉大学、パナマ大学、パナマ工科大学、パナマ科学庁、パナマ農畜産物省、パナマ経済商業省、パナマ外務省、アーバンファームス株式会社)にてその枠組みが提案されました。千葉大学は環境保全型農業において権威があり、当案件はパナマの大学と日本の大学の間で結ばれた初めての学術交換協定となります。
プログラムには70日間と10日間の研修があり、前者にはパナマの両大学より1名ずつの計2名、後者には各大学より2名ずつの計4名が参加し、千葉大学にて植物工場についての講義及び実習に参加します。今年1月6日、今年度のプログラムに参加するパナマ人学生及び研究生が来日しました。
また2月には、5名の日本人学生のパナマへの派遣され、滞在中は植物工場や水耕栽培、従来農業の分野での実習に参加します。
環境保全型農業は、植物工場を含む多種の農業形態から成っています。植物工場では、特別に設計された建物内で種まきが開始され、水を使った水耕栽培や、人口光を用いて光合成の効率性をあげる形態があります。この方法により、気候変動やバクテリアの発生の問題など、従来の農業形態での課題であった問題への解決を図ります。