2017年4月4日、2017年2月7日、駐日パナマ共和国大使館は、セルバンテス文化センター東京の協力のもと、オーストラリア人のモラ研究家Diana Marks先生の著書「Molas: Dress, Identity ,Culture」の出版記念講演会を開催しました。
セルバンテス文化センター東京のマリア・ルイサ・カランサ氏は歓迎の辞の中で、同センターの目的がスペイン語圏の文化普及にあることに言及し、パナマの先住民族グナ族の文化であるモラに関するイベントを同センターで開催したパナマ大使館の協力に対しお礼を述べました。
リッテル・ディアス駐日パナマ大使は開会の辞の中で、Marks先生の著書がグナ族の文化認識過程としてのモラについて言及した重要な研究であると強調しました。また、Marks氏のグナ族への関心へ深く感謝し、モラが日本とオーストラリアなどアジア・オセアニア地域の国々とパナマとつなく架け橋となっていると述べました。
更に、ディアス大使は、Marks氏が世界を代表するモラの収集家であることにも言及し、Marks氏が2009年と2016年に東京とアメリカ合衆国首都ワシントンD.Cでそれぞれモラの展示会を行ったこと、そして2018年9月に再び東京の塩とタバコの博物館で展覧会を行う予定である旨発表しました。
Marks氏は自著の中で、モラはカラフルな複数の布を重ねたパネルであるだけではなく、動物や植物、パナマ地峡の地図、聖書や当時のパナマの情勢などを描画していると説明しています。
2009年開催された東京での展示会のあと、Marks先生はモラの技術をより深く理解するため、パナマ及び日本でモラのクラスを受講しました。
その後、オーストラリアロイヤルメルボルン工科大学にて、モラに関する研究において博士号を治めました。彼女の研究は主に、如何にしてモラが発展したのか、そして何故グナ族の女性によって着用されるようになったのか、という2点に着眼しています。
Marks 先生は講演会の後、パナマの風景とモラが展示された同センターの展示ギャラリーにて、参加者との交流会を楽しみました。